タクシー事故急増 運転手不足、進む高齢化 過酷な労働、若者が敬遠

東京都内でタクシーがからむ人身事故が急増している。今年5月末までに起きた事故は約 3600件と、前年同期比で130件増えた。平成 12年に約 8000件を記録してから減少傾向だったが、今年に入って増加に転じた。背景にはタクシーの台数増による慢性的な客取り合戦に加え、運転手の高齢化の進行があるとみられ、警視庁は業界団体に事故防止対策の強化を要請している。

14年の規制緩和で、都内の法人タクシーの台数は 5000台以上増加した。しかし、乗客の確保は厳しく、深夜早朝の勤務や賃金の安さなど労働環境の過酷さから、運転手を増やすのは難しくなっている。

こうした状況を反映してか、今年に入りタクシーが関係した事故が増加。18日現在の死亡事故は 9件と、昨年同期より 2件増えた。大半が客を乗せていないときの事故で、客を探して歩道を見ながら運転したり、タクシー乗り場に急いだりしている際が多いという。

さらに、人手不足から、運転手の高齢化も進む。

「求人は増えたけれど、若い人はタクシー運転手にはならない。この業界では 50代でも若手」と、ため息をつくのは都内の 50代の男性運転手。東京地区( 23区と武蔵野・三鷹両市)の運転手の平均年齢は法人タクシー 56.4歳、個人タクシー 61.6歳となっている。

業界団体「東京乗用旅客自動車協会」は、「各社とも大変な思いで運転手を確保しているが高齢化は事実」と話す。75歳以上の高齢運転手は 10年に約 500人だったが、現在は約 1600人。高齢運転手の事故も、10年の 39件から 19年には 73件と急増した。

警視庁交通総務課は「高齢による運転の衰えはある」と分析。自分の運転の弱点を把握するため、高齢運転手向け運転教室への参加を呼びかけている。
[ 20日 産経新聞 ]
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/m20080720009.html
(゚∀゚)ノ ★ 50歳でも若手と言われる現状。このご時世タクシー離れも多いわけですし、いろいろ厳しそうですね。★