山中を3日間歩き続けた少年、父親を救う-四川大地震

中国・四川省を襲った大地震で、山中を3日間歩き続けた少年がいる−大地震の影響で発生した土石流に巻き込まれ、身動きの取れなくなった父親を救うために。

親子が住むのは清平郡から約10キロメートル離れた谷あいの村。この地域は土石流により道路がふさがれ、住民たちは4日間にわたり身動きが取れない状態となっていた。この地域で救助活動に当たっていた政府飛行服務隊(GFS)は、少なくとも60人の住民や兵士を救出している。

GFSのArdis Tang Sing-hing上級操縦士によると、3日間にわたり山中を歩き続けた少年は偶然出会った中国人民解放軍の部隊に事情を説明。その後、成都の広漢空港に設置された司令部に移送されたという。

「少年は、父親の居場所を的確に教えてくれました。崩れ落ちるがれきから身を守るため、父親は車の下に身を隠していたのです」と説明する同操縦士。少年の父親は「幸運の持ち主」だと述べている。父親は21日、香港の政府飛行服務隊(GFS)により無事救出されている。

「(父親は)標高7500フィート(2286メートル)地点で発見されました。少年の助けがなかったら、あの状態でどれだけの間放置されることになったか想像もつきません」。

航空機ががれきの山と化した村の上空にさしかかると、「あそこだ、あそこだ!」と少年は何度も繰り返したという。

「同じような状況下で身動きの取れなくなっている被災者は数えきれないほどいるはずです。残念ながら、救出活動は思うようにはかどってはいません」と同操縦士は語る。

地震の影響から地形が極端に変わってしまっているため、山岳部上空を飛行する救助隊は思わぬ困難に直面しているという。

Tang操縦士は、「(眼下に広がる)実際の地形は、手元の航空画像とは違っています。かつて緑に覆われていた場所は、(地震や土砂崩れなどの影響で)黄色に変化しており、大幅な地図の書き換えが必要のように思われます」と述べている。

[ 24日 ]

http://www.web-tab.jp/article/2512


★思いあればこそなんでしょうか。助けたい一身が奇跡を生んだようです。しかしまだまだ救援が行き届かない山間部などに取り残されている多くの人々が信じて待っているにもかかわらず、道路寸断や土砂崩れ、地盤陥没など、救援隊の行く手を阻む多くの障害が。★